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国道477号 京北〜八木

国道477号――それはどうしてそんなルート選定がされたのか、非常に疑問に思ってしまう国道。つぎはぎだらけのこの国道は、全線(四日市〜池田)を通しての利用は全くないといっていいだろう。しかし、区間利用に関して言えば、結構なされてるところもある。例えば、何年か前に無料化された「鈴鹿スカイライン」や、「琵琶湖大橋」、また大阪府豊能郡豊能町から兵庫県川西市にかけての住宅地区間などがそうだ。

これら3つに比べると段違いに少ないだろうが、京北町から八木町へと抜ける区間は、「大型車通行困難」な区間にもかかわらず、結構な交通量がある。この区間は4回ほど走ったことがあるが、その4回とも、この狭さを考えると少々驚く量の対向車と出会った。

※ 写真の下の説明書き、「池田方面」などとあるのは、どちら側を向いて写真を撮ったかです。

「大型車通行困難。」 (池田方面) 右側に広めの待避所。(池田方面) 木漏れ日でまだら模様。(池田方面)
左側断崖絶壁ではない。(池田方面) ここでは離合は無理。(池田方面) 道幅と車幅の関係。(四日市方面)

2000年7月30日(日)、国道477号左京区内の調査の続きで、この京北町から八木町の区間も走ることにした。(車はヴィッツ。友人と2人での調査。)

国道162号から別れた477号は、少し狭いところもあるが概ね順調に進める道が続く。しかし、しばらく行くと分岐案内やその他の案内板を使って次のようなことばが現われる ――「大型車通行困難」。どうやら酷道区間があるようだ。

開けた地区を過ぎると国道は木が茂る中へと入っていく。道幅はそれまでとは違って狭くなり、離合困難箇所がしばらく続くところもある。といっても、すれ違えない区間はそんなに長く続くわけではない。所々に待避場所を設けてあるのだ。ただ、この道の厄介なところはそれなりに交通量があることだ。しばしばバックしたり、またはバックしてもらわなければならない。またこの京北町から八木町にかけての区間、二輪車とよく出会う。以前走った時もそうだったので、どうやら今回に限ったことではなさそうだ。お互い、気をつけて走りたい。

右側の水が怪しさ増幅。(池田方面) 木立ちの中に入ったり、 (池田方面) 出たりをくり返す。(池田方面)
標識で国道と分かる。(池田方面) 前に車がいると楽だ。(池田方面) 酷道もあと少しで終わり。(池田方面)

川の方を見ると釣りをしている人をしばしば見かけるので、すれ違う車の中には釣りをしに来た人もいるのだろう。それにしても、すれ違う車全部がそうであるとは考えられず、なぜこのような狭いところにそれなりの交通量があるのか不思議だ。時間の差もあるだろうが、左京区内の区間とは桁違いだ。国道9号から国道162号方面に抜ける人々なのだろうか。

私事になるが、以前ここをレガシィで通ったことがある。その時も結構な対向車があり、離合困難箇所で対向車と鉢合わせした。少し下がったところにある、微妙に広いところに寄せたのだが、すれ違いを無事やり過ごし、走り出そうとしたその瞬間、なにやら怪しい鈍い音が左後ろから。 時々あることだが、タイヤが石を巻き上げたりすると、タイヤハウス(?)に石が当たる音がする。そのような音だった。まあ、いつものように石かなにかを巻き上げたのだろうと思ったが、そんな低速で石を巻き上げるはずもない。降りて確認してみたところ、左側後部ドアからそのうしろにかけて深い傷が――。

私怨もあるが、ここのそれなりの交通量を考えると、この区間は早く整備を進めた方がいいのではないだろうか。今回またここを走ってみて、その思いは強くなった。

「大型車通行困難」の箇所を過ぎ、しばらく進むと八木方面は右に折れる。そこからも少々狭い所もあるが、あまり気になるような狭さではない。(上の写真、下の段の真ん中と右のものがその区間の様子。) その区間を越えれば開け、道も2車線になる。国道9号はもう遠くない。