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国道429号 福知山〜生野

国道429号は岡山県倉敷市と京都府福知山市を結んでいる。といっても、この2つの市を行き来するためにこの道を辿っていく人はほとんどいないだろうし、たとえ片方からもう片方へ行くことがあっても、この道を通ることが目的でない限り、通るべきではないだろう。

倉敷市−岡山県津山市−岡山県大原町−兵庫県波賀町−兵庫県生野町−兵庫県青垣町−福知山市というルーティングを地図でたどってみれば、山地に分け入る道であることはすぐにわかるし、実態としても随所に狭い区間が存在する。

ここでは、その中で兵庫県生野町から京都府福知山市にかけての区間をレポートする。

《 国道9号から国道427号にかけての区間 榎峠 》

2001年8月15日(水)、国道429号を福知山市から生野町にかけて走った。今回は友人の所有する車に便乗しての調査。車種はカローラII。時間帯は大体15:30〜17:00だった。

国道9号を京都側から走ってくると福知山市街を抜けたところで国道429号は左へと分岐。しばらくのあいだは何ということもない、片側1車線の確保された道が続く。そんな中進んで行けば、途中の分岐案内で、青垣町方面は左へ分岐して穴裏峠へとまわすようになっているのがある。一応この国道も青垣町へ行くのだが、福知山−青垣間のメインルートではないようだ。

その分岐から3km程行けば国道429号は左へと分岐。しばらく走ると酷道区間の登場となる。

急なカーブを何回も重ねることで高度を稼いでいく。しばらくすると左側がすこしばかり開けていて、いつのまにこんなに登ったのだろうかと驚くほどだが、要はあまり勾配はきつくないのだ。後に述べる生野峠東側と違って、この榎峠はあまり勾配はきつくない。その代わり急なカーブは多い。

そうこうするうちに榎峠に到着。(上の3つの写真のうち、一番左のものが峠の写真。)待避所が結構あった峠の福知山側とは違って、青垣側は離合不可区間が続く。この日は運の悪いことに、離合不可区間で何回か鉢合わせした。さすがにお盆の時期ということもあって、寄れるのに寄ってくれない車があったりして多少難儀したが、まあ仕方がないのかもしれない。

榎峠青垣側は、最後に一軒の家を反時計回りにぐるっとまわりこんで終了。あとは片側1車線が確保された道となり、国道427号と合流。しばらくのあいだ重複する。

《 国道427号から国道312号にかけての区間 生野峠 》

国道427号と約6kmの重複ののち、国道429号は右へと分岐し生野峠へと向う。最初少しのあいだだけ片側1車線の道が続くが、それも束の間、すぐに幅員狭小区間のお出ましだ。

川沿いに幅の狭い道が続く。所々に待避所はあるものの、この日のように交通量の多い日には何度かバックが必要だ。またこの区間、非常に勾配がきつい。カーブで高度を稼いでいくという方法を取らず、一直線に峠を目指すような造りになっているのだ。2人乗車でクーラーを付けていたというのもあるかもしれないが、1300ccのカローラII(MT)は、2速では残念ながら登らなかった。

うっそうと木々の生い茂る中、1速でエンジンをうならせながら登る。しかし、国道427号から生野峠までが5kmなく、そのためこの酷道区間はもっと短い。そんなわけで峠にはすぐに到着した。

生野峠(上の3つの写真のうち、真ん中のものが峠の様子。)を越えると、それまでの急勾配+生い茂る木々による閉塞感とは対照的に、峠からすぐのところに田んぼがあってすごく開けている。それに合わせるかのように道自体も、中央線こそないものの、走りながらでも十分すれ違える幅の道が続くようになる。(上の3つの写真のうち、一番右側のものがその様子。)雰囲気的にいって、国道168号の十津川沿いの区間によく似ている。(まわりの山は低いが。)

この日はお盆ということもあって、少し幅のある場所にキャンプに来ている多数の車が駐車していて走りにくいことこの上なし、といった感じだったが、普段はそれほどでもないのだろう。

福知山側から行く場合、ダム湖の左側を走っていって、途中で右へと折れるところがミスコース要注意ポイントだが、道路脇に一応標識が出ているのでこれさえ見落とさなければ問題はなし。ダムの脇を下りきり、生野銀山への入口を通りすぎれば中央線も現れて走りやすい道となる。