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国道369号 奈良市内

国道369号は奈良市内、国道24号との交点に起点を置く。奈良の市街地を東進、若草山の北へまわりこむ。東へ進んでいた道は、柳生付近で南へ進路を変え、都祁村で国道25号・名阪国道、榛原町では国道165号と交わり、またここで東へ。曽爾村を経て御杖村に至れば国道368号と重複する。あとは、その後国道166号に重複相手を変えてそのまま松坂へ。国道42号との交差点が終点だ。他国道との重複区間、仁柿峠などにも「酷道」区間は存在するが、それは国道368号の項に譲り、ここでは奈良市柳生付近に点在する「酷道」区間を紹介することにしよう。

柳生集落内、南へ方向転換地点。 集落内はしばらく狭路が続く。 この付近で一番狭いうちの例。

2002年1月4日(金)、国道369号へは奈良市街地側から入った。友人の車(カローラII 1300cc)に便乗してのもの。奈良市街地から名阪国道針ICまでの区間を走ったのだが、時間帯は12時半から13時過ぎまでといったくらいだ。

今回紹介する国道369号だが、奈良市内といっても、東大寺や鹿の戯れる奈良公園のある市街地にあるのではなく、市街地の東側、山焼きで有名な若草山の、さらに東の山の中、柳生(やぎゅう)集落付近にある。

国道369号は奈良県庁のところで北進、般若寺の南で東に方向を変え、山の中へと分け入る。といっても、この付近、別に険しい山があるわけでもなく、どこにでもあるような、のどかな田舎の雰囲気の中を進むことになる。この付近ではまだ片側1車線の確保された快調な道。夜に反対向きに走ると奈良の市街地の光が遠くに見え、なかなかきれいだ。

大保集落にあった国道標識。 右側に川があるが深い谷ではない。 交通量は少ない。

「酷道」は東進が終わり、柳生集落に入った後、南へ向きを変えてからの登場となる。といっても、あまり長くは続かない。時々現れる狭い区間も、改良済みの片側1車線確保の道路に取って代わられる。短い柳生集落内を越えれば、また広くなるのだ。この区間の場合、柳生集落というよりは、大保集落周辺の方がやや狭路は長い。大保集落では、やや長い目に「酷道」が続く

しかし、通ったこの日は作業はやっていなかったが、拡幅工事と見られる工事が何ヶ所かであり、この付近の「酷道」が解消される日は、そう遠くはないだろう。

結局のところ、狭い区間は奈良→松坂の向きの場合、柳生集落から約5kmの中に点在するだけなのであり、普通に走っていれば10分たらずで終わってしまうのだ。