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国道193号 倉羅峠越え

国道193号は香川県高松市と徳島県海部郡海南町を結んでいる。大まかに言えば、ほぼ南北に走り、ぱっと地図を見れば、両地を結ぶのに一番はやいかと思われる。しかしここで忘れてはならないのが次のことだ ―― 四国の地形は中央構造線を境に北と南で大きく異なっていて、北の西日本内帯はあまり険しくはないが、南の西日本外帯は非常に険しい。このため、中央構造線の南部山岳帯を走る他の国道の例に漏れず、随所に酷道区間が存在するということだ。ここではその中の、徳島県麻植郡美郷村と同県名西郡神山町の間にある、倉羅峠についてレポートする。 2001年4月29日(日)、神山町から美郷村方面へ走った。車はレガシィ(スバル) 。

※ 写真の下の説明書きで「高松方面」などとあるのは、どちら側を向いて写真を撮ったかです。

極端に狭い例。あとは大体1.5車線。
(高松方面)
後ろめたいのか、標識は少なかった。
(高松方面)
中央右寄りの看板 が右折を指示。
(海南方面)

前日に剣山に行った帰り、国道438号に続けてこの国道も通った。そんなわけで、この国道は神山町から美郷村を経て、麻植郡山川町までの間しか走っていないが、それでもその間にある倉羅(くらら)峠には酷道区間があった。

国道438号の木屋平方面から国道193号山川方面へとほぼ180度転回し、この国道に入ってしばらくは片側2車線の道が続く。と言っても、舗装が所々荒れていて快適に走ることが出来る、というわけではない。舗装に注意して走らないと、窪みにはまって大きな衝撃を受けることになる。(→ 経験者は語る・・・。)

じきに片側2車線の道は終わり、中央線が消えると対向車に注意して進まなければならない。大体においては1.5車線の道が続き、走りながらでも速度を落とせばすれ違うことが出来るが、時折離合不可な箇所がある。しかし、そのような箇所はあまり多くなく、対向車に注意して走りさえすれば、ストレスが溜まるような道ではない。カーブにもミラーは設置されている。

倉羅峠を美郷村側に下りるとバイパス工事が進んでいた。道の造りやその雰囲気からしてどうもトンネルで抜けるようにするのではないかと思うのだが、神山町側では特にバイパス工事のようなものは見当たらなかったので (見落としたのだろうか?)、どうなるか不明だ。国土交通省の四国地方整備局のサイトに行ってみたがここの工事について見つけることが出来なかった。

# 2003年9月に倉羅バイパスに関する情報を頂きました。  http://doboku.pref.tokushima.jp/03outline/02work/01tokushima/index.htm

注: 以前この区間を「経の坂峠」と表記していましたが、実際は「倉羅峠」であるとの指摘を頂き、2003年3月1日に訂正しました。作成する際使用した道路地図の誤記だったようです。