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(↑地図内にある番号は下の写真の番号です↑) |
現在、京都市内の国道9号は五条通りをそのまま西へと延長する形で山陰方面へと向っている。 西京区内千代原口交差点でよく渋滞するために快適に走れるとは言いがたいが、片側2車線のまま 京都縦貫道沓掛ICまで進んでいける。現状を走ってみれば、当然のことながら、 以前から今のような片側2車線の道路であったわけではないことは想像できる。しかし、 今の国道9号は昔の道路を単に拡幅しただけのものではない。
昭和37年(1962)の道路地図を見てみると、当時の国道9号は西大路五条から南下。 西大路七条で西に折れ、途中2つほどカーブを描きながら桂大橋で桂川を渡る。その後、 阪急京都線桂駅東側から南側へとまわり込み、そこから西進している。現在の道路で言うと、 京都府道142号沓掛西大路五条線と府道113号梅津東山七条線を組み合わせた格好になっているのだ。
当時のルートを徒歩で辿ってみたが(2005年3月10日に西から東の向きで)、 このルートは昔の山陰街道ほぼそのままであり(旧山陰街道は西大路通り以東も七条をそのまま東進)、 至るところに石碑や道標などが点在、天保年間(1830年ごろ)に作られた常夜灯も存在する。 樫原(かたぎはら)の旧宿場街では、街道筋として栄えていた頃についての案内板もいくつかあって、 景観整備地区にもなっているようだった。
先程、府道沓掛西大路五条線について触れたが、昭和39年(1964)の道路地図を見ると、 西大路七条から桂大橋の間もこちらが国道9号として描かれており、昭和37年と昭和39年の間に ルートが変更されたようだ。桂川東側付近に、現在では一方通行になっている狭いところがあるため と思われる。ちなみに、旧山陰街道(つまりこの旧国道9号)を辿る京都交通の路線バスは、 一方通行規制の対象外になっている。
参照文献: 『道路地図帳(近畿編)』 和楽路屋 (1962年度版)、 『ミリオン最新道路地図帖』 東京地図出版 (昭和39年)
〔追記〕 国道9号桂バイパス(五条通りを西進した現国道9号区間)の事業着手は 昭和34年(1959)のことで、全線が供用されたのは昭和39年(1964)10月。 西大路八条経由のルートが国道9号であったのは、短期間だったということか。 バイパス新設にあたっては現在のルートの他に2ルートが案としてあり、桂大橋から 阪急桂駅付近を南側へ回りこむルート、国道171号久世橋から西へ進ませるルートとがあった。
参照文献: 『京都国道の20年』 建設省近畿地方建設局京都国道工事事務所 (昭和54年)
1:樫原秤谷交差点東、すぐに左へ | 2:樫原(かたぎはら)の宿場街へ | 3:「樫原宿場街と札場」 案内板 |
4:京都交通七条経由亀岡行きバス | 5:景観整備地区で、昔からの家も | 6:府道67号と樫原交差点で交差 |
7:難なくすれ違える幅ではないようだ | 8:京都市バス33系統 少し小さい型 | 9:阪急京都線との踏切り(桂駅南) |
10:白い2本のポール間に道標がある | 11:桂駅東側の商店街の中をすすむ | 12:桂川は桂大橋で渡る |
13:この付近は一方通行ではない | 14:京都交通のバスもやってくる | 15:中央左側に「愛宕山常夜灯」 |
16:ここは西行き一方通行の区間 | 17:葛野大路を過ぎるとやや広くなる | 18:西大路通りに近づくと片側2車線 |